うさぎ!第23話
残念ながら、そんな情報豊富なアラブ圏と違って、絵本の国では、人びとの注意力は鉄拳で握りしめられていて、簡単に飽和させられてしまう。お相撲やら何やら、その時々の小さな話題で。
そしてその小さな話題は、どうあがいても暮らしに染み込んでくる。知ってしまう。話題にせざるを得なくなる。友だちが話すし、新聞が、TVが、ネットが。
クソみたいな話題がやってくる。
クソが埋め尽くす。
それは本当は、とても政治的な意図を持ったクソで、色々議論を盛り立てながら、灰色に都合のいい方向へじわじわ説得しようとする。
クソはどうやってもあたしらに届き、あたしらはクソを知ってしまう。
そんな世で、考えてみる。
あたしらが、「知ってしまうこと」は、どういう経路で、どういう意図で、あたしらに届くのか。
「自分が知っていること」について、なぜ知っているのか、なぜ知らされたのかを、知りたい。ニュースについてだけの話でなく、知っていること全体について。無知の知、ではなくて、知の知、を持ちたい。大雑把な知ではなくて、何層にも根を張った、強い知を。